誤差・不確かさの合成

計測・分析

はじめに

実験データの分析では不可欠となる、誤差・不確かさの取り扱い方について簡単にまとめます。

この記事を読むことで、得られたデータの中に含まれる誤差が、目的の値にどのように影響を及ぼすのかを理解できるようになります。

誤差と不確かさ

そもそも誤差とは何でしょうか?

私たちが実験してデータを取得するとき、多くの場合では、未知である「真の値」の手掛かりを得ることを目的としています。
ですが、データには常に誤差が含まれるため真の値そのものを得ることはできず、あくまで「推定値」を得ることしかできません。
この推定値と真の値の差を、誤差と呼んでいます。

誤差にも種類があります。
偶然誤差:測定値間の大きさや向きが互いに関係せず、独立して現れる誤差
系統誤差:各測定値間で同様に繰り返し現れる誤差

実験回数は有限なので、すべての誤差の影響を計測して明らかにすることはできません。
ですが、誤差の影響については統計学を使ってある程度推定することができます。
この、誤差の最良推定値のことを不確かさと呼びます。

実際の実験では、限られた時間の中でできる限りのデータ取得を行った後、統計学的な処理を行って不確かさを計算して、実験のデータの信頼性を評価することになります。

誤差・不確かさの合成

誤差の足し算、引き算

測定値を足し算、あるいは引き算する場合、合成誤差は下記の通りあらわせます。
計算には、誤差の絶対値(絶対誤差)を使用します。
なお、測定値の差をとるときでも、合成誤差は和となることに気を付けてください。

\(u_A=u_S=\sqrt{{u_x}^2+{u_y}^2} \)

ここで、
\(u_A\rm{:}足し算後の誤差\)
\(u_S\rm{:}引き算後の誤差\)
\(u_x\rm{:}測定値xの誤差\)
\(u_y\rm{:}測定値yの誤差\)

誤差の掛け算、割り算

測定値を掛け算、あるいは割り算する場合は、絶対誤差ではなく%誤差(相対誤差)を使って計算します。

\(u\text{%}_a=100×\dfrac{u_a}{a}\)

このとき合成誤差は下記の通りあらわせます。

\(u\text{%}_M=u\text{%}_D=\sqrt{{u\text{%}_x}^2+{u\text{%}_y}^2}\)

ここで、
\(u\text{%}_M\rm{:}掛け算後の相対誤差\)
\(u\text{%}_D\rm{:}割り算後の相対誤差\)
\(u\text{%}_x\rm{:}測定値xの相対誤差\)
\(u\text{%}_y\rm{:}測定値yの相対誤差\)

誤差のべき乗

測定値のべき乗をとる場合、合成誤差は下記の通りあらわせます。

\(u\text{%}_P=k×u\text{%}_x\)

ここで、
\(u\text{%}_P\rm{:}べき乗後の相対誤差\)
\(k\rm{:}べきの指数\)

さいごに

いかがでしたでしょうか。

以下の参考文献には、実験データの解析という観点で、統計学の基礎的内容がわかりやすい解説で掲載されていますので、ぜひお手に取って参照してみてください。

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